以前の記事でも書きましたが、双眼鏡で天体鑑賞をするためVixen「アスコットZR 8×42WP」を購入しました。
以前の記事↓
今回はVixen「アスコットZR 8×42WP」を購入に至った理由やレビューを紹介したいと思います。
(初心者がスペックを比較し、このモデルを選んだよ、っていう記事なので、みんなの参考にはならないかもしれませんが・・・)
VixenアスコットZR 8×42WPを選ぶまでの過程
メーカーはVixen!
双眼鏡メーカーもたくさんあります。
例えばカメラで有名なニコンやキヤノン、ペンタックス、ケンコーなどなど。
その中でも、巷の評判も良く、自分の中のイメージも良かった(昔、カンブリア宮殿に登場しているのを見て)ので、ビクセンを選びました。
ビクセンは埼玉県に本社を置く、光学機器メーカー。
「星も見せる会社」を使命にしているメーカーです。ステキ!
要するに双眼鏡メーカーを選ぶのが面倒だったので、「初めての双眼鏡だし、とりあえずビクセンにしておけば間違いないかな」と、企業イメージだけで決めたということです(^^;)。
スペックからモデル選ぶ
ビクセンの中にも数多くのモデルがあり迷いましたが、次のポイントに着眼してモデルを絞って行きました。
ダハプリズムとポロプリズム
双眼鏡は構造上、ダハプリズムとポロプリズムに分けられます。
ざっくりと特徴を書くと
- ダハプリズムは高価だけど軽くてコンパクト
- ポロプリズムは安価だけど重くて大きい
倍率
倍率は高いほど、遠くのものが大きく見えます。
月のクレーターを見るなら高倍率の方がいいですが、星を見る場合、倍率がいくら高くても、結局、星は点にしか見えません。
逆に倍率が高くなると、手ブレが目立って見辛くなったり、暗い星が見にくくなったりします。
手持ちで使う場合は8倍以下が良いそうです。
三脚や一脚を使えば20倍程度までOK。
一般的に天体鑑賞が目的だと6〜16倍を選び場合が多いようです。
有効レンズ径とひとみ径
有効レンズ径は大きければ、光を集めやすくなり、暗い星も見えるようになります。
ただし大きくなるほど、双眼鏡が重くなります。
32〜50mmが一般的。
有効レンズ径と一緒に、気にしたいのが”ひとみ径”です。
“ひとみ径”=レンズ有効径/倍率 で計算できます。
例えば、倍率10倍・レンズ有効径50mmの双眼鏡の”ひとみ径”は、50/10 = 5mmなので、”ひとみ径”は5mmというわけです。
この”ひとみ径”が大きいほど、双眼鏡を覗いた時、視界が明るくなります。
(↑接眼レンズから見える白い光(丸)の大きさがひとみ径)
つまり倍率が高い双眼鏡は、レンズ有効径を大きくしないと”ひとみ径”が小さくなり暗くなってしまいます。
そのため、双眼鏡を選ぶときは、倍率とレンズ有効径をセットで気にする必要もあります。
天体観測では”ひとみ径”が4〜7mmが一般的です。
ということで、倍率は高すぎず、レンズ有効径は大き目が良さそう。
実視界
実視界は大きいほど、広い範囲(=広角)が見えます。
視界が狭いと、見える範囲が狭く覗いたとき窮屈に感じたり、目的の星を探しにくくなります。
実視界はできるだけ広い、広角タイプの双眼鏡にしたいです。
(↑の8×42 8.2°は倍率8倍で有効レンズ径42mm、実視界8.2°を表しています)
重量
天体観測入門にオススメな双眼鏡として「アスコットZR 7×50WP」がよく紹介されています。
”アスコットZR”がモデル名で、“7×50”は、倍率が7倍でレンズ径50mmを表しています。ちなみに”WP”は防水。
値段も抑えされており、倍率やレンズ径もちょうど良さそうだったのですが、欠点は重さ。
「アスコットZR 7×50WP」の重量は1.02 kg。
これは500mlペットボトルを1本づつ左右の手に持ち、そのペットボトルに目に当てて使うようなイメージ。
そんな重いものを持って長時間、上を向いて星を見るのは、想像しただけでもキツイ。
手持ちで使う場合は、1kg以下の双眼鏡にしたいです。
アスコットZR 8×42WPに決めた理由
上記のスペックから、私が選ぶポイントをまとめると、
- コスパ重視だからポロプリズム
- 高くても1.5万円ぐらいのもの
- 手持ちメインだから倍率6〜8倍
- 手持ちメインだから重量1kg未満
- できるだけひとみ径が大きい
- できるだけ実視界(見かけ視界)が広い
この条件でビクセンの中から絞り込むと、「アスコットZR8×42WP」「アスコットZR8×32WP」「アトレックライトBR6×30WP」が対象。
「アスコットZR8×42WP」と「アスコットZR8×32WP」はどちらも倍率・実売価格・重さ、ともにほぼ一緒なので、レンズ径が大きい「アスコットZR8×42WP」の方がいいと判断。
「アトレックライト BR6×30WP」は軽くて安いので、最後まで「アスコットZR8×42WP」と迷いました。
しかし「アトレックライト BR6×30WP」は三脚への取付が不可だったので、「アスコットZR8×42WP」にしました。
普段は手持ちで自分で使いますが、子どもと一緒に同じ星を見るときは三脚に双眼鏡を固定できた方がいいと思ったのです。
アスコットZR8×42WPを使ってみた感想
持った感じ、やっぱりゴツくて重い(重量870g)。でも一時間ぐらいなら座った状態での手持ちなら割と大丈夫です。
持ち運びはベランダ鑑賞がメインなので、デカさも重さも全く気になりません。
女性には長時間の、手持ち使用はオススメできませんけど。
(↑立派なケースが付属します)
倍率8倍での手ブレの影響ですが、気を抜くとやっぱり手ブレがします。
気を引き締め、脇を引き締めることを意識すれば、手ブレは気にならなくなります。
その程度の手ブレ感です
見え味は、周辺像が若干乱れはあるものの「まぁこんなもんだろ」といった感じであまり気になりません。
以前の記事(ベランダからの天体観測にハマる!その魅力とおすすめグッズ)にも書きましたが、今まで肉眼では見えなかった星が、よく見えるようになり楽しさが倍増。
(↓はイメージ写真)
街の明かりのせいで見えなかっただけで、こんなにたくさんの星があったんだと感動しました。
しかし、三脚に固定するためのオプションパーツ(ピノホルダーH)を買ってからは、三脚に固定して使うのがデフォになってしまいました。
(↑ビノホルダーHは双眼鏡の前方部分へネジで固定)
三脚を使うと取り回しが悪くなるものの、重さで手が疲れないし、手ブレは皆無なので快適なのです。
ベランダ鑑賞がメインなので、双眼鏡に常時、三脚を付けっ放しにしておけば、準備の手間もほとんどなく、お手軽感を意外と損ないません。
てなわけで、三脚を使うんだったら、もっと高倍率の「アスコットZR10×50WP」とかにすれば良かったかなと思います。
それか、手持ち専用機と割り切って、三脚が使用できないけど、軽量・安価・手ブレの心配が少ない6倍率の「アトレックライト BR6×30WP」でもいいかも。
と言いつつ、マルチに使えて気に入ってるアスコットZR8×42WPの紹介でした。
おわり