タイトルは「天体観測」という一般的な言葉を使っていますが、学問的な目的のため星を見るイメージがあり堅苦しい。
よって記事内では「天体観賞」という表現で統一しています。
(鑑賞の意味:美しいものを見て味わい心を楽しませること)
キッカケは息子
昔から宇宙や星たちに関心があったものの、そのマイナー感からか、とっつきにくく手が出せなかった天体鑑賞。
息子(4才)が宇宙や星の図鑑に興味を示したことにより、私の関心が復活。
星を眺めたり、解説本を読んだり、双眼鏡を買ったり、どんどんハマっています。
といっても私の場合はアパートのベランダからのお手軽 天体観賞。
それでも十分に楽しいので、今回はベランダ天体鑑賞にハマっていく過程と、その魅力について紹介します。
ベランダ天体観賞にハマる
そんな訳で、興味が出てきた天体観賞。
道具も知識もないけど、まずは肉眼で星を眺めようと、ベランダに出てみました。
純粋に星を見る目的で、夜空を見上げるのは、たぶん10年振り。
私が住んでいるのはチョイ田舎。しかし、大都会 名古屋市に隣接しており、街の灯りが明るいので星が見えるか不安でした。がっ一等星ならしっかり見えました。
会社から帰宅するときにも、星は見えていたはずなのに、今まで全然気づかなかった!
真冬だったので、暖かい服を着込み、アウトドア用のゆったり座れる椅子に座り、スマホと熱燗カップ酒を装備して天体鑑賞。
スマホでは、「Sky Map」(Android用)アプリを起動しておきます。
この「Sky Map」は、GPSと電子コンパス、加速度センサーで、スマホを向けた方向にある星・星座の名前や位置が表示されるスグレモノ。
「Sky Map」はiPhoneでは利用できないようですか、似たようなアプリはたくさんあります。
そんなアプリで星の名前と位置を確認し、しばらく肉眼で星を眺める。
目が暗さに慣れてくると、見える星が増えてくるので、気になる星を見つけたらアプリでまた確認する。
「あれがベテルギウスとリゲルかぁ」「それらの星を結ぶとオリオン座になるのかぁ」と、星や星座が分かってくるとドンドン楽しくなっていきます。
アパートのベランダからなので、見える範囲が狭いのですが、星と星座アプリがあれば1時間ぐらいずっと星を眺めていられました。
その後、”冬のダイヤモンド”を覚えた頃、少し物足りなさを感じるようになりました。
もっとたくさんの星が見たい!
天体望遠鏡は値段が高く、でかくて保管場所を取るし、設置が大変そう・・・とハードルが高い。
かといって暗い山の方に行くのも面倒だし、怖いし、車で行くことになるのでお酒も飲めないし・・・
そこでネットを調べてみると、双眼鏡で星が見れることを知りました。
レンズ径が大きい双眼鏡なら肉眼では見えない暗い星でも見えるようになるとのことです。
双眼鏡で星を見るという発想はなかったので、目からウロコでした。
どの双眼鏡にしようか迷いながらもVixen(ビクセン)の 「アスコットZR 8×42WP」を購入しました。
(双眼鏡の詳細レビューは、後日、別記事で紹介したいと思います。)
双眼鏡越しに、いつものベランダから初めて空を眺めたところ・・・
!!!?
今まで見えなかった暗くて小さい星までもくっきりと双眼鏡越しに浮き上がってくるではありませんか!
肉眼と比べて10倍を超える数の星々が現れてきたのです(体感的に。
オリオン座の少三ツ星も見えるぞ!
「Mいくつ」で知られているメシエカタログの星雲・星団も存在がしっかり確認できる!
レアな「カノープス」も見れた!
これには感動しました。
そして現在、もっと色んな星や天体のことを知りたくなり、図書館で天体本を借りまくって勉強中です。
さらには、もともと写真好きなので天体写真も撮ってみたい。
当ブログでは、キレイで大きな写真掲載を意識して記事をアップしているのに、この記事では写真がほとんどないのは寂しい。
さらにさらには望遠鏡で見るとどんな風に見えるのだろうとか・・・
危険な沼に踏み込んでしまったのかも。
ベランダ天体観賞の魅力まとめ
スマホ星座アプリでベランダからでも楽しめる
スマホのアプリやアナログな星座早見盤があって、星や星座の名前が分かれば、十分に天体観賞を楽しめます。
たとえベランダからで見える範囲が狭く、光害で見える星が少なくてもです。
少しづつ、星を覚えていくのが楽しいです。
知的好奇心がくすぐる趣味だと思います。
手軽だから子育て中でも満喫しやすい趣味
もともと天候に左右されるので、星が見れないのはよくあること。
見れなくても、まぁしょーがないとストレスはあまり感じません。
そのためか天体観賞中に子どもに泣かれ、中断&終了になったとしても割りストレスを感じません。
さらに、赤ちゃんを育てていると外出そのものが大変。リフレッシュのため旅行やショッピングに行くのも難しいです。
ベランダ天体観賞なら、子どもを寝かしつけたらすぐに始められ、地球から遠い星を見ることで、ちょっとした観光旅行したような気分になり、気分転換に最適です。
ランニングコストがほとんどかからないのも魅力。
ストレス解消!癒される
イスに深くゆったりと座って、ぼっぉーと星を眺めているだけで癒やされます。
たまに、夜空に落っこちていくような、吸い込まれていくような、時間の感覚も分からなくなる。
とても心地よい不思議な感覚を味わうこともあります。
この現象をサウナ用語を借りて”天文トランス”、”天文トランス”に至ることを”ととのう”と自分の中で勝手に言っています。
ちょー癒やされ、ストレス解消になります。
あとは、お酒を飲みながらの天体観賞も好きです。
ちょっと酔っ払っても、ベランダなら撤収も楽ちん、眠くなったらすぐに布団にいけます。
ベランダ天体鑑賞にオススメなグッズ
私のベランダ天体鑑賞スタイルです。(ベランダ汚い・・・)
双眼鏡
双眼鏡や望遠鏡があれば、楽しみが何十倍にもなります。
望遠鏡は無理でも、双眼鏡なら手を出しやすいのでオススメです。
私は、ビクセンの「アスコットZR8×42WP」を愛用しています。
星座早見盤
星座早見盤はスマホのアプリで十分ではありますが、アナログな星座早見盤のほうがクルクル回したりして眺めるのが楽しいのです。
早見盤は「何月何日の何時ごろにベランダから見れる星は?」「イマ見れる星は?」といったことを調べるのに活用しています。
テレビ番組表で観たい番組を確認するようなイメージです。
テレビ番組表はネットなどディジタル媒体で見るよりも、新聞や雑誌のアナログ媒体で見た方が何となくいいでしょ(個人的な意見ですが・・・
ということで(強引)、ディジタルもいいけど、アナログ星座早見盤も良いですよ!
キャンプ好きな私はビクセンの「星座早見盤 for 宙ガール(キャンプ)」を使っています。
ミニサイズだけど上記のザックリした使い方なら十分使えます。
中身はこんな感じ。
アウトドア用チェア
我が家ではキャンプ用のチェアを流用しています。
使っているのは、テントファクトリーの「ラウンジャー&スツール」。
木と布のシンプルでオシャれ、アウトドア用にしては安価、ロースタイルでゆったり座れます。
欠点は、畳んでもあまりコンパクトにならないこと。
↓が畳んだ様子。
なので、ちょっと高価だけど、軽量・コンパクト・ロースタイル・オシャれ・ロックングチェアにもなるエーライトの「メイフライチェア 2.0」を狙っています。
アウトドア用のミニテーブル
飲み物やスマホ、星座早見盤、双眼鏡などのアイテムが置ける小さいテーブルがあると便利です。
イスがロースタイルなので、ミニテーブルもロースタイルで。
ということで、アウトドア界では知らない人がいないほど、高コスパで人気な
キャプテンスタッグの「アルミ ロールテーブル」がオススメ。
軽くコンパクトに畳めるので、持ち出すのも便利。
↓が畳んだ様子。写真にはありませんが収納袋も付いてきます。
アウトドア用ヘッドランプ
普通のペンライトよりもヘッドランプの方が両手があくので、片手に天体ガイドなどを持って天体鑑賞するのにオススメです。
そしてヘッドランプを選ぶなら、赤色の発光もできる物を選んだ方がいいです。
目が暗さに慣れるまで20〜30分掛かるのに対し、目が明るさに慣れるのは数秒と言われています。
せっかく暗さに目が慣れ、星が見やすくなったのに、明るいライトが目に入ると一瞬で台無しになってしまうのです。
そこで、赤色の光です。赤色の光なら暗さに目が慣れた状態でも眩しく感じにくいので、天体鑑賞の邪魔になりません。
私はPETZL(ペツル)の ヘッドライト ティカ XPを愛用。
もう10年近く現役で登山やキャンプ、釣りや自転車で使っています。
天体鑑賞以外にもアウトドアや災害時にもかなり使えるので、ヘッドランプはオススメアイテムです。
面白い&参考になった書籍やサイト
図書館で片っ端から、天体系の本を借りています。
そのなかでも、読みやすかったり面白かったり、参考になった書籍を紹介します。
テーマ別ではじめる天体観察
「月・太陽」、「惑星」、「流れ星・彗星」、「星雲・星団」と、幅広く計58のテーマが紹介されています。
紹介されているテーマをざっくり抜き出してみると、「月による星食を見る」「金星を追う」「流星群を見る」「カノープスを見る」といった感じ。
星の動き方や見え方など、天体現象の理由・原理が分かりやすいイラストとともに紹介されています。
それらは恐らく中学生ぐらいで習った内容だと思いますが、ほとんどを忘れてしまったので勉強になりました。
「土星の環を見る」といった望遠鏡が必要なテーマもありますが、双眼鏡があれば十分に楽しめる内容になっています。
初心者にも分かりやすい解説と、ワクワクするようなテーマが紹介されててオススメです。
双眼鏡で星空ウォッチング
一般的な倍率7倍で口径32mmぐらいの双眼鏡で見やすい天体が紹介されています。
都会でも見やすいとか、山などに行かないと難しいなどの見やすさも3段階で記載されていて便利。
双眼鏡で見たときの見え方も載っているので参考になります。
ポケット版 学研の図鑑〈12〉星・星座
図書館の天体関連の本もあらかた借り尽くした頃、子ども用の書籍コーナーにも天体本があることに気付き、借りてみました。
子ども用ではあるものの、星座の探し方、星座の物語や伝説、その星座付近の見どころ(メシエ天体など)がキレイにまとまっていて便利です。
ポケット版なので、持ち運びも便利。
星の案内人
まだ未読。読んだら、感想を書きます。アマゾンのユーザー評価が高いので楽しみ。
宙のまにまに
宙(そら)のまにまに。
高校の天文部を舞台にしたラブコメなマンガ。
天文部の活動なので、星座やその物語、惑星などが随所に紹介されています。
板ガラスを磨いて望遠鏡を作る”望遠鏡研磨”や、望遠鏡+カメラのフラッシュで波動砲を打つとか、メシエマラソンとか、知らなかったマニアック(?)な内容も書かれていて面白かったです。
個人的にメインストーリーは、ラブは定番的な感じがしつつまずまず。コメ(ネタ)は面白かったです。
私のようなオッサンでも十分に楽しめました。
アニメ化もされています。
AstroArts: 星空ガイド
いつも参考にしているwebサイト。
月単位での天体イベントや季節的にオススメな鑑賞対象がまとまっています。
来月はどんな面白い天体が見えるのだろうと、毎月の更新にワクワクしています。
国立天文台のほしぞら情報
こちらも月単位の天体イベントの紹介がされています。
AstroArts: 星空ガイドよりも惑星の情報が豊富だと思います。
説明図も大きく綺麗で、わかりやすいです。
以上、ベランダからの天体鑑賞のススメでした。
ブログを書いているうちに、マジで天体望遠鏡が欲しくなってしまいました。
妻の許可が下りたら、これが欲しい・・・。終わり!