[キャンプ]オピネルナイフを買ったので例の儀式をやってみた

今までのキャンプでは、日常で使っている包丁に新聞紙を巻き、持ち出していたのですが、さすがに面倒くさい。

そこで、キャンプ・アウトドアで定番の折りたためる小型ナイフ「OPINEL(オピネル) 」を購入しました。

まずは、オピスルを軽く紹介します。

購入したのは、カーボンスチールの#8。
儀式完了

#8はサイズを表しており、約85mmの刃渡です。アウトドア用途なら#7〜9ぐらいがオススメとのことだったので、あいだをとって#8にしました。

軽く、折り畳んでコンパクト&安全に持ち運べるので、とても気に入りました。

ただし、我が家はリンゴを切ったり皮むきしたりする機会が多いので、それだと#8はちょっと小さい。ワンサイズ大きい#9ぐらいにしておけば良かったかなと思います。

素材は、ステンレスとカーボンスチールを選べるのですが、今回はカーボンスチールをチョイス。

ステンレスと比べたカーボンスチールのメリットは、

  • 切れ味が鋭い
  •  素材が柔らかいので、上手に研げばすぐに切れ味が復活

逆にカーボンスチールのデメリットは、

  • 切れ味が落ちやすい&刃こぼれしやすい
  • 錆びやすいため手入れや工夫が必要

キャンプという趣味で使う趣味ナイフなので、手が掛かるけど切れ味抜群なカーボンスチール製を選びました。

↓刃にも”CARBONE”との刻印があります。
オピネル カーボン

ロック機構も安心&便利です。

↓がロック状態で、
オピネル ロック

↓銀色のロックリングを回してロックを解除すれば、刃が開けるようになります。
オピネル ロック解除

刃を開いたら、今度は意図せず刃が閉じてしまうのを防ぐため、再び銀色のリングを回してロックをかけます。↓はロック解除状態。
オピネル ロックを解除中

↓はロック状態。
オピネル ロック中

さて、ここから本題です。

このオピネルには購入したらやっておきたい儀式が2つあります。

1つ目は、カーボンスチール製の刃を黒錆でコーティングすること。

錆には、赤錆と黒錆があって、赤錆はどんどん刃を腐食してしまうのですが、黒錆は刃の表面につくだけで腐食しません。

あらかじめ、害のない黒錆で刃の表面をコーティングしておけば、害のある赤錆が発生しないというワケです。

2つ目は、グリップの内部を少し削り、オイル漬けをすること。

グリップは、木製なので、水分を吸収して膨張します。そうすると、刃を出すのに固くて力がいるようになってしまうので、あらかじめグリップと刃が干渉する部分を少し削っておきます。

また、グリップが水分を吸収しないよう、グリップにオイルを吸わせておきます。

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オピネルを分解方法

上記の儀式をするには、オピネルの刃と持ち手を分解する必要があります。

詳細な手順を紹介します。

ロック金具を外す

最初に銀色のロック金具(リング)を外します。

刃が開かないようロックされた状態で、強引に刃を開こうとすると外れます。

ロック金具は、外れた衝撃で吹っ飛ぶこともあるらしいので、マスキングテープで飛んでいかないように養生しています↓
オピネル マスキングテープで養生

↑刃の先は尖っているので、怪我しないよう刃の先端もマスキングテープで養生。

ペンチで刃の背をつかんで強引に開くので、傷つかないよう刃の背の部分もマスキングテープ。

マスキングテープで養生した部分をペンチで掴み、ぐっと刃を開こうとすると、「パキッ」という大きな音とともに、ロック金具が上にズレます。
オピネル ロックリングが外れた

あまりの大きな音と衝撃で、最初は壊してしまったと思うほどでした。

結構な力と思い切りが必要です。

↑のようにロックリングが少し外れた状態になったら、手でロックリングを完全に外します↓。
オピネル ロックリングが外した

私は、ラジオペンチを使いましたが、先端が幅広いペンチやプライヤーの方がガッチリ掴めるのでオススメ。

革手袋をした作業を推奨します。

ピンを抜く

刃と持ち手を固定しているピンを抜きます。
オピネル ピンを抜く

釘のように頭があるので、頭とは反対の方向からピンポンチとハンマーで叩き、ピンを抜きます。

私は、ピンポンチは持っていないので、余っていたネジの先端を削って平らにし、ポンチ代わりにしました。
オピネル ピンを抜く2

ある程度、ピンが抜けてきたら、釘抜きで抜いてしまいます。テコの原理を使って強引に引き抜いてしまうとピンが曲がってしまうので注意。
オピネル 釘抜きでピンを抜く

ピンが抜けたら、注意深く持ち手から刃を外して分解完了!
オピネル 分解完了

刃を黒錆コーティングする

刃を研ぐ&脱脂

買ったばかりの刃は、切れ味が悪いので、黒錆加工前に研いでおきます。

そして、研ぎ終わったら、刃に付着している油分やゴミを取り除きます。

特に、刃の表面に油分が残っていると黒錆の乗りが悪くなりムラが発生するそうなので、丁寧に脱脂します。

私の場合、アルコールを染み込ませた布でフキフキしました。

紅茶&酢の混合液にブレートを漬け込む

黒錆を発生させ、定着させるために重要なのが、酸とタンニン。

そこで、お酢と紅茶の混合液を使います。

先人たちのレシピを参考に、濃いめの紅茶8:お酢2の割合の混合液でやってみました。
オピネル 紅茶のティーバック

紅茶は、ティーバックを3つほど使用しました。

混合液に刃を突っ込むと、すぐに気泡が刃につき始めます。
オピネル 混合液につけると気泡が発生
そして、混合液はどんどん黒く濁っていきます。

半日ほど放置すると、気泡があまり出なくなるので、そうなったら混合液から刃を取り出し、水洗いして拭き取れは完了!
オピネル 混合液に漬け込んで半日

(混合液から取り出した刃は、その状態で乾燥させた方がいいという意見もありますが、個人的にあまり関係ないと思います。)

黒錆コーティングの結果

ビフォアー
オピネル 刃を開いたところ

アフター
オピネル 儀式完了

ムラなく処理出来ました。見た目もカッコいい!

グリップ内部を削る&オイル漬け

まずは、刃の根元にあたるグリップ部分を紙やすり等で削っていきます。
オピネル 内部を削る

削りすぎると、刃を取り付けた際、ぶらんぶらんになってしまうので、様子を見ながら削っていきます。

削り終わったら、削った部分にオイルを染み込ませます。

オイルは、乾性油の食用油(亜麻仁油、くるみ油など)などを使用します。

菜種油やオリーブオイルは、不乾性油なので乾燥させてもベタベタするので適しません。

定番のオイル漬け方法だと、グリップ全体をオイルに漬け込むのですが、今回は削った内部のみオイルを塗ってしばらく放置しました。

(グリップ表面は最初から塗装されているので、オイルを染み込ます必要はないと判断)

あとは、黒錆加工が済んた刃を、もと通りに組み立てて終了です。
オピネル 儀式完了2

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