この春に、キャットアイのサイコンを更新しました。
新しく購入したのは、ストラーダスマート(CC-RD500B)のトリプルセンサーキットです。
Amazonのレビュー評価が低めで心配でしたが、私の環境では問題なく使え、とても気に入ったので紹介します。
ストラーダスマートをなぜ選んだのか?
最近、strava を始めたのが物欲の発端です。
stravaとは、自転車やランニングの走行ログをスマホのGPSを利用して記録し、その結果をサイト内に公開できる自転車・ランニング向けSNSです。
様々なユーザーがマップ上に設定した”区間”を通ると、自動的にその”区間”のタイムを計測し、他のユーザーを含めたランキング表示してくれる機能があって、それが楽しくてハマっています。
stravaは、GPSが付いているスマホがあれば利用することができ、さらにスマホと接続できるスピード・ケイデンス・心拍センサーがあれば、それら記録も一緒にログとして残すことができます。
あとzwiftをやってみたい。
Zwift Japan
zwiftは、ローラー台と各種センサーをPCに接続して、ゲーム内の舞台を他のオンラインユーザーとリアルタイムで一緒に走ることができるオンラインサイクルゲームです。
退屈なローラー台の救世主とも言われるほど楽しいらしいです。
今回、stravaやzwiftといったサービスを使用するために、PCやスマホに接続できるbluetoothセンサーが欲しくなったのが始まりです。
ちょっと前にWahooが安くて使いやすいと聞いていたので、第一候補で調べてみると、ANT+とbluetoothの両方に対応した新世代のものに置き換わっていました。
ANT+とbluetoothの同時出力に対応とのことで、キャットアイでもGARMINでも、ほとんどの製品と接続できるのが魅力。しかし、値段が高いので購入候補から除外。
他にも色々な製品を検討しましたが、結局、値段が安いキャットアイのストラーダスマート(CC-RD500B)を選びました。日本のブランドで安心だし。
スピード&ケイデンスセンサーISC-12が6000円、心拍センサーHR-12も6000円と、センサーだけで合計12000円もしてしまいます。
一方、ストラーダスマート(CC-RD500B)+スピード&ケイデンスセンサー+心拍センサーの全部セットになった、トリプルキットで13500円。
差額が1500円。トリプルキットを選べば1500円でストラーダスマート(CC-RD500B)が手に入ることになり、すごいお得です。
お小遣いの都合上、当初は、センサーだけ購入し、サイコンの代わりにハンドルに固定したスマホに情報を表示させようと思っていましたが、差額がたった1500円だったのでトリプルキット即決でした。
余談ですが、スマホをサイコン代わりにすると、次のような欠点があるのオススメしません。
- 常時画面オンになりバッテリーの減りが早い
- ハンドルにマウントホルダーで固定すると、振動でスマホ内部が少しずつやられてスマホ本体の寿命が短くなる
- 夏だと直射日光&常時画面オン、その他ソフト処理で本体温度が高くなりバッテリーに悪影響
- スマホを落下させる可能性が高くなる
スマホのハンドルマウントはろくなことがないと思います。
キャットアイのスマートシリーズのサイコンは、ミラーリングモードというスマホと連携した機能があります。
これは、GPSによる走行ルートとセンサーによるスピード・ケイデンス・心拍数をスマホで記録し、スマホを経由してサイコンへ各種情報を表示できる機能です。
これにより、スマホをサイコン代わりにしなくても良くなります。上にも書いたようにスマホのハンドル固定はリスキーなのでトリプルキットでのブラス1500円程度で回避できるなら安いものです。
他にもGARMINのようにサイコン本体ににGPSが付いているわけではないので、サイコンの充電頻度は低く、サイコン本体の価格も安い。
GARMINのような全部入りサイコンと、スマホをサイコンとして代用する方法のそれぞれの良いとこ取りをした商品だと思います。
ただ不安なのがレビューの低さでした。
スマホと上手く繋がらない・サイコン本体の表示遅延などが報告されており心配でした。
その辺りを含めて、実際の使用感を今まで使用していたキャットアイのV3(CC-TR300TW)と比較しつつ紹介したいと思います。
ストラーダスマート(CC-RD500B)レビュー
イライラした開封~セッティング
購入したのは、 トリプルワイヤレスキットということで、ストラーダスマート本体とスピード+ケイデンスセンサーと心拍センサーの3つの箱が重なってパッケージングされていました。
内容物は、製品と簡単な説明書きがあるだけで非常にシンプル。
「細かい説明はネットを見てね」というスタイルです。
一昔前のように多言語化され無駄に分厚く邪魔な説明書がなくなり良いと思います。
セッティングをしようとして早速つまずきます。
本体に電池は入っているものの絶縁シートが入っていないため、届いた時には電池切れとなっていました。
この電池切れに気づかず、本体と同包されていたクイックスタートの指示通り、フォーマット(リセット)操作をしても、反応がなく操作方法が悪いのかとしばらく悩んでしまった。
しばらくして電池が怪しいと気づき、電池交換を試そうとしましたが、今度はフタの開け方が分からず・・・。
フタの開け方を説明書で見ようと思っても同包されていたクイックスタートには電池交換のことまでも書いていないので、webで説明書を見に行かなければなりませんでした・・・非常に面倒くさかった。
やっとのこと電池交換をし、フォーマット操作をすることができましたが、無駄な時間を使ってしまったということ、切れた電池というゴミを片付けなければならないことに腹が立ち、だったら最初から電池なんて付けるな!
最初から電池交換しなければならないのだったらクイックスタートに電池交換方法を書いておけよ!とイライラしてしまいました。
ちなみに、電池交換は、まず本体のスライド式のカバーを外し、出てきた丸い蓋の上部を指で押し込むと、上側が沈み、下側が浮いてくるので、そこに爪を掛けて外すことができます。
↓は、丸い蓋の上部を押し込んだ状態。丸い蓋下部に見える赤い物体は防水用のゴムパッキンです。
気を取り直して、セッティングをしていきます。
同胞されているクイックスタートの紙は、スマホを持っていない人向けの説明で、スマホユーザーは、スマホでwebの説明書かキャットアイのアプリ内の説明書を見ながらセッティングすることになります。
これがまた、アプリの設定画面と説明画面を行ったり来たり切替しながら設定を進めなければならず効率が悪くてイライラ。
無駄に分厚い説明書はいらないけど、スマホ向けのクイックスタートぐらい付けてくれよと思いました。
そして、スマホとの最初のペアリング。
いくら待てども認識せず、色々とスマホ側をイジって試行錯誤して、なんとかペアリングすることができました。
使用しているスマホとの相性も大きいかと思うが、私の環境(Android arrows M02)では、ちょっとしたコツが必要。このコツは、最初のペアリング以外でも調子の悪い時にやってみると上手く接続できるようになるので、参考で後に紹介します。
セッティング自体はそう難しいわけではないので、トラブルさえなければ開封からセッティング、バイクへのセンサー取り付けまで15分もあればできると思う。
スマホからタイヤ周長や積算距離の入力が出来るので、サイコンの小さいボタンをチマチマとポチポチしなくてよい点は便利です。
ストラーダスマート(CC-RD500B)とV3(CC-TR300TW)の外観比較
それどは、バイクにつけた状態で本体とセンサーをそれぞれ比較します。
スピード+ケイデンスセンサーは、スピードをアームで計測し、ケイデンスをセンサー本体側で計測。V3とは逆です。
↓写真左が古いV3のセンサーで、右がストラーダスマートのセンサー。
ストラーダスマートのセンサーの方が、背が低くて小さく嬉しい。
走行中にセンサーがズレて、ホイールやクランクに当たっても、旧センサーよりも巻き込んで破損する可能性が少ないので安心。
心拍センサーも、ここ最近よく見かけるセンサー本体とバンドが分離できるタイプのものになっていました。
体に接する電極の素材も硬いゴムから柔らかいゴムになっていて、体に密着しやすくなっています。
↓写真上が古いV3の心拍センサーで、下がストラーダスマートのセンサー。
旧センサーは、装着時に電極を水で濡らすか汗をかいて電極が濡れるまで、正しく計測ができなかったが、新センサーはそんなことをしなくても計測できるようになりました。
↓写真左が古いV3のセンサーで、右がストラーダスマートのセンサー。
ストラーダスマート本体表面にはボタンは一つもない。本体表の下部を押し込むとサイコン本体が沈み込み裏面にあるボタンが押されて、画面の表示を変えられる方式(コスト削減のため?)。
そのため、ボディは、V3よりもストラーダスマートの方が明らかに小さい。
圧倒的にストラーダスマートの方が薄い。
サイコンをハンドルに固定するブラケットは一瞬見た感じでは新旧で違いはなく、旧サイコンのブラケットに装着してみたら普通に装着できました。
ただ、まれにサイコンを一回押しただけなのに長押しになってしまったり、段差を超えるときの衝撃でボタンが押さたりと不具合もあったので、新旧ブラケット形状をよく見比べで見ると若干の違っていました。
ちゃんと新しい方のブラケットを使用したら、上に書いたような不具合はなくなった^^;。
ストラーダスマートを使用してみた
まず、スマホで専用アプリCateyeCyclingを起動します。
起動した時にbluetoothやGPSがオフになっていると、オンにしてくださいとのメッセージが出てくるので、それに従いbluetoothとGPSをオン。
CateyeCyclingアプリ内にあるセンサー接続をオンにすると、サイコンと各センサーが順番に接続されていきます。
調子が良ければ10秒程度で全ての機器と接続される。稀に調子が悪いときがあり、そういう時はいつまでたっても、どの機器とも接続されないことがあります。(対策は後述)
接続が上手くいけば、ストラーダスマート本体にREADYと表示されます。そうしたらストラーダスマート本体を長押しで計測をスタート(スマホ画面でスタートをかけることも可能)。
計測中にコンビニに寄ったりして、スマホとストラーダスマートの接続が一時切れても、戻ってくれば自動で再接続されます。再接続はスムーズにされるので、今のところ困った経験はないです。
走行中の記録は、心拍以外は安定して記録されています。
心拍は、記録結果を後から見ると3時間に一回ぐらい接続が切れたのか、センサーが私の心拍を拾えなかったのか、0bpmで一瞬記録されていることがたまにありました。直ぐに正常な値に復帰しているので、あまり気になりません。
そんな感じで、最初の乗り始めの接続さえ上手く行けば、それなりに安定しています。(普通のサイコンと比べると安定性は少し劣るが)
もし、どうしても上手く動かないとかは、スマホを通さずセンサーとサイコンを直接接続する「ダイレクトモード」にしてやれば、普通のサイコンとほぼ同じ接続構成になり、確実な接続が期待できます。
計測を終了するときはストラーダスマートを5秒長押しで計測が完了。
あとは、スマホで記録を確認したり、CatEyeAtlasやStrava、TrainingPeakなどのSNSにアップロードも簡単にできる。
その他、細かい感想としては、
- CateyeCyclingアプリからstravaへのアップロードも楽チンだし、スピードはもちろんケイデンスや心拍数をstravaへ一緒に保存できて嬉しい。
- ストラーダスマートは、GPSで現在の高度が表示されるのでヒルクライムをメインにやっている身としては、数字が増えていくのが分かるのは励みになるし見ていて楽しい。
- CateyeCyclingアプリは、バイクに付けたセンサーでスピードが計測されるため、GPSがオフになっていてもスピードが表示される。そのため、GPSがオフになっていることに気づきにくい。実際に、良い記録が出た!と喜んでstravaを見ても何も記録されていなく、ガッカリしたことがある。(自分が不注意なだけだが・・・)
- 走行中にCateyeCyclingアプリがフリーズ(?)して、一部区間のGPS記録が残っていなかったことが一回だけある。その時は勝手に正常に戻った。ちなみに、↑のGPSオンし忘れもそうだが、GPSが正常に動作しているかストラーダスマートで確認する方法は、標高が動いているかを確認すればいい。
- スマホの電池の減りはそれなり早くなる。私の電池容量があまり大きくないARROWS M02で1時間でだいたい10%減る。ハンドルに固定して常時画面を付けておくのと比べれば遥かに保つ。
- 乗り始める時に、スマホを操作しなければならないのは少し面倒だがすぐに慣れた。
- ストラーダスマート本体は、表示系や操作系を省略しすぎだと思う。表面にボタンは一つもないしバックライトもない。表示も2段しかない。せめて3段は欲しかった。表示自体は普通に見やすいと思う。
- 電話着信通知やメール着信通知は便利そうだが、節約2台持ちの関係で、スマホには電話は掛かってこないということもあり通知機能は使っていない。
- 何も接続がないとスリープするのだが、スリープ中のストラーダスマートは何も表示されない(小さく”km”だけ表示される)。通勤にもたまに使うので、V3のようにスリープ中は時計表示してくれれば便利なのに。
- レビューは低くてビビりながらの購入であったが、トータル的には非常に満足であった。自分の使用しているスマホとの相性さえ良ければ、コスパ最強のサイコン&センサーだと思う。
ストラーダスマートとスマホが接続されない時の対処法
一番最初のペアリングが出来ないときや、普段の使用で接続できなかったときにいろいろ試して分かった対処法を紹介します。
Android5.1の富士通ARROWS M02の私の環境で有効だっただけて、ほかの環境でも通用するは不明。
ひとつ目の方法としては、
- アプリCateyeCyclingを終了
- Bluetoothをオフ
- アプリCateyeCyclingを起動
- Bluetoothをオフ状態でアプリCateyeCycling起動した時に表示される『”CateyeCycling”がアクセサリに接続できるようにするようには、Bluetoothをオンにしてください』で、「設定」を選ぶ
- 『アプリがBluetoothをオンにしようとしています』で「許可」を選ぶ
↑の方法で、大体繋がる。
それでも、ダメなら次の↓の方法を。
- アプリCateyeCyclingを終了
- Androidの【設定】→【bluetooth】→【bluetooth機器の検索】→【更新】
- 使用可能なデバイスにストラーダスマートや各センサーが表示されるのを確認
- 設定画面を閉じ、再びアプリCateyeCyclingを起動
これで接続される。
30秒待っても接続されない場合は、いつまで待っても接続されないので、私は早めに諦めて上記のいずれかの方法で接続しています。
ちなみに、私の場合、スマホ自動化アプリのTaskerを愛用していて、CateyeCyclingを起動したときにTaskerで自動でbluetoothをオンになるように設定していましたが、どうもTaskerが上手くbluetoothをオンにすることができず、ストラーダスマートと接続できないという事象がありました。
現在のキャットアイのスマートシリーズのオススメな買い方
ストラーダスマート(CC-RD500B)の表示が少なすぎるという不満点から、もし買うとしたらパドローネ スマート プラス(CC-SC100B)がカスタマイズも柔軟にできてオススメです。
しかし、パドローネ スマート プラスは値段落ちを防ぐためかネット販売がされておらず、対面販売(お店)でしか買うことができません。値引きは期待できず、定価での購入が基本となってしまう。
パドローネ スマート プラスの各キットの値段(税抜き)をまとめると
- 「パドローネ スマート プラス(CC-SC100B) 本体のみ」¥16,000
- 「パドローネ スマート プラス(CC-SC100B) トリプルワイヤレスキット」¥27,000円
- 「パドローネ スマート プラス(CC-SC100B) スピード+ケイデンスキット」¥22,000円
と言った具合です。
別売りでスピード&ケイデンスセンサーISC-12が6000円、心拍センサーHR-12も6000円ということを考えると、本体のみ+バラバラにセンサーを揃えるのと、キットで購入するのでは、値段の差がほとんどないです。(「トリプルワイヤレスキット」の方が1000円お得)。
そこで、パドローネ スマート プラス本体とスピード+ケイデンスセンサーと心拍センサーを全て揃えたい時(トリプルワイヤレスキットが欲しい場合)にオススメな買い方を紹介します。
まず、最初に「ストラーダスマート (CC-RD500B) トリプルワイヤレスキット」(実売13000円ぐらい)または「パドローネ スマート(CC-PA500B) トリプルワイヤレスキット」(実売14000円ぐらい)を購入します。
どちらにしても値段差はあまりないので、ちょっと上位機種の「パドローネ スマート(CC-PA500B)トリプルワイヤレスキット」を買うほうがオススメ。
そして、ヤフオクなどでパドローネ スマート本体を新品で売却(新品の相場は約5000~6000円)し、「パドローネ スマート プラス(CC-SC100B)本体のみ」(16,000円)を購入する。
こうすれば、「パドローネ スマート プラス(CC-SC100B)トリプルワイヤレスキット」(27,000円)と全く同じ内容のものが、23,000~24,000円で手に入るので、ちょっとお得です。
「パドローネ スマート プラス(CC-SC100B)」は、対面販売のみの販売のためか、中古でもかなり高い価格で取引されているので、中古で買うよりも上記方法のほうがお得。
オークションやフリマアプリでの売却に抵抗がない人にはオススメです。
まとめ
ストラーダスマート(CC-RD500B)とBluetoothセンサーの導入は、練習モチベの向上につながりました。
他の自転車パーツ新調よりもモチベを長い期間継続できているのは、stravaとの連携のしやすさ&ケイデンスや心拍数のデータが保存できる理由だと思います。
走行データを気軽に見返せて、自分の成長や課題が見えたりもするので、ストラーダスマート(CC-RD500B)とBluetoothセンサーを導入してよかった!
ストラーダスマートは、ちょっとクセがあるがサイコンとしてのコスパは高いと思います。
余裕が有るのなら↓のようなGARMINのEDGE 520Jでも買えば間違いないのでしょうが、私のように限られたお小遣いでロードバイクを楽しんでいる人には、キャットアイのスマートシリーズが良いサイコンだと思いました。